Column No8「内閣改造と大臣政務官」

9月に行われた第4次安倍内閣改造で、我々CE資質向上議連、幹事長の橋本岳議員が厚生労働副大臣に事務局長の自見はなこ議員が厚生労働大臣政務官に就任されました。神奈川の日臨工でご講演頂いた加藤勝信議員も厚生労働大臣に返り咲きです。利害関係や既得権益については世間の目は厳しく、結果につなげるハードルは極めて高いですが、全くご縁が無いよりは少しだけ期待が持てると感じます。今回は自見はなこ議員が就任された「大臣政務官」についてお話ししたいと思います。

まずは2001年に行われた中央省庁再編に話は遡ります。中央省庁再編以前は、各大臣の下には「事務次官」と「政務次官」の2つの役職が置かれていました。事務次官は中央省庁の官僚たちのトップに位置し、大臣を事務方として支える役職です。政務次官は大臣を政治の面で支える役割を担い、建て前としては両者の立場は対等でした。ところが当時、政務次官のポストには、当選したての若手議員が政策の勉強のために就くことが大半だったのです。そのため、官僚たちは大臣の言うことは聞くものの、政務次官の言うことは無視するケースも。「いてもいなくても支障がない」という意味で、中央省庁の「盲腸」と揶揄されていました。そこで、2001年の中央省庁再編時に政務次官を撤廃し、副大臣と大臣政務官を新設。大臣の下に副大臣を置き、事務次官よりも高い立場を与えました。大臣政務官に特定分野の政策を担当する議員を起用することで、大臣、副大臣、大臣政務官による「政治家チーム」の強化を図ったわけです。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130929-00000001-wordleaf-pol.view-000

会社でいえば、大臣が社長なら、副大臣は副社長、大臣政務官は専務といったところでしょうか。副大臣も大臣政務官も省庁に大きな個室をもらって、みんなそこで仕事に励んでいます。そう言えば、自見はなこ議員が最初に立候補されたときに推薦状の任命式を行ったのは、財務省内の大家敏志財務大臣政務官室でした。横倉医師会長も同席され、当時の井福副理事長同伴の元、ガチガチに緊張した場での催しでした。当時を今思い返してもゾッとする思いです。今回の内閣改造では知名度抜群の今井恵理子議員が内閣府政務官に就任したことで、大きな話題となっています。もっぱら、「一回の当選なのにまだ早い」とか、「無役からいきなりで務まるのか」など厳しい意見が多いですが、前述したように、歴史的にも“当選したての若手議員が政策の勉強のために就くことが大半”なようですので、巷で言うほどの批判にはあたらないのかもしれません。

ちなみに、今回初入閣した竹本直一IT担当相(78)は「日本の印章制度・文化を守る議員連盟」(通称・はんこ議連)の会長を務めています。12日の就任記者会見で、行政手続きのデジタル化を推進する一方、印鑑の利用を残す方策を検討する考えを示したそうです。どちらの立場にも気を配ったお言葉だと感じますが、印鑑…悩ましいアイテムですよね(汗)

コラム8