本質とは、あるものごとの根本的な性質や本来の姿を指します。例えば、物や概念の核心部分を捉えるために、その表面的な特徴や一時的な状態を超えて探求されるものといわれています。哲学においては、事物の真の存在理由や意味を問う際に用いられるようで、「人間の本質」はその内面的な特質や価値観、行動を決定する要因といわれているそうです。
ドナルド・トランプ氏が米大統領に再就任したことにより、世界情勢にはいくつかの本質的な変化が見られていると思います。
1.アメリカの外交政策の変化:「アメリカ第一主義」を掲げ、同盟国との関係を再評価し、貿易政策や軍事同盟において独自のアプローチを取っています。これにより、各国との関係が再編される可能性があります。
2.経済政策の影響:高関税を取引材料にし、国際貿易の不確実性が増し、経済的な緊張が高まっています。
3.民主主義の動揺:大統領令を頻発させ、議会を通さずに政策を進めることが多く、民主主義の根幹が揺らいでいるとの指摘があります。
4.国際関係の再編: アメリカの同盟国や従属国との国際関係が再編される可能性があります。特にウクライナに対してもいくつかの影響を及ぼす可能性があり,特に,軍事支援が見直され、ウクライナの防衛力や戦略に影響が出ることやアメリカとロシアの関係が変化することで、ウクライナの地政学的な立場にも影響が出る可能性があるといわれています。
数か月前まで「英雄」とされていたゼレンスキー大統領が今では「独裁者」という声がでるようになるとは私は想像すらできませんでした。一人の人間の本質が世界情勢を大きく影響を与えていることに改めて驚きと恐ろしさを感じています。
では、一人の臨床工学技士が行える政治活動の本質とは何なのでしょうか?地位向上と医療機器の安全性や効率性を向上させ医療の質を目指すための政策提言を行う、労働条件や待遇の改善を目指し職業団体を通じて活動する、教育や研修を充実させることで技術と知識の向上を図るなどがありますが、まず誰でもできることは、医療現場で医療機器の専門家として、社会全体の健康と福祉に貢献することが本質ではないのかな?と思います。そして、そのことについてもそれぞれの考え方があっても良いと思います。まずは自分が何をできるか?本質とは何か?を考えることから始めてみようと思う今日この頃です。
関東・甲信越ブロック理事 児玉圭太