Column No36 『伝える技術』

問題解決には物事を正しく相手へ伝え理解してもらう事が必要となりますが、自分が何を言ったかより相手にどう伝わったかが大切になります。「なかなか自分の気持ちが相手に伝わらない…」「自分の考えを人に伝えるのが苦手」と悩むことが多い日常で、あらゆるコミュニケーションの場において、スムーズに自分の考えを伝えられる人に憧れてしまいます。話を上手く相手に伝えるためには、どういったことに気をつければいいのか、意識するべきポイントについて紹介したいと思います。

1.結論から話す

うまく話せない人ほど、前置きが長くなってしまう傾向があります。そのような人は、たくさんの情報を詰め込もうとしてしまうことが原因で、話がまとまらないのではないでしょうか。話すのが苦手な人こそ、結論から話すことに意識を向けてみましょう。

  1. 5W1Hを意識する

「どのように伝えれば説得力が増すのだろう?」と考える人もいるでしょう。そのような人は、5W1Hを意識してみることおすすめします。具体的には、もっとも主張したい結論を伝えた後に、

When:いつ・Where:どこで・Who:だれが・What:何を・Why:なぜ・How:どのように

を使って話すことです。こうすることで、必要な情報をより具体的に伝えられます。

 

3.相手に発言の機会を与える

一方的に自分が話をしているだけでは、伝える力があるとはいえません。トーク力が高い人は、ほどよいタイミングで相手にも発言の機会を与えます。たとえば話の途中で「質問はある?」という形で問いかけるだけで、相手に伝わっていない点が明確になるでしょう。「話が伝わらないな」と感じる際には、自分本位な会話になっていないかを確認してみることが大切です。

 

4.聞き手の反応を見る

話すことに夢中になってしまうと「相手の反応を見逃してしまう」こともあります。しかし、会話は相手がいてこそ成り立つものです。話す際には、聞き手の表情や視線、姿勢などのさまざまな外見からの情報を拾うようにしましょう。会話をする際には、相手の反応を意識することで、話の内容や伝え方を臨機応変に変化させてみましょう。

 

5.あいまいな言葉を使わない

あなたは無意識に「しばらく」「たくさん」「かなり」などのあいまいな言葉を使っていませんか?話が上手な人は、あいまいな言葉を使いません。聞き手側からすると具体性がないために、勘違いが生じ、負担や迷惑をかけてしまうおそれがあります。不要な誤解をさけるためにも、具体的な数字や固有名詞をつかうことが大切です。

 

6.専門用語を使わない

医療の分野では、専門用語を使ってしまいがちです。話し手がわかっている言葉も、はじめて聞く人の立場に立ってみるとどうでしょうか? 聴き慣れない言葉が1つでもあると、聞き手側には負担がかかります。「どういう意味なの?」と相手が考えてしまうことで、その後の話も頭に入ってきません。

なかなか理解してもらえないと嘆くよりも、繰り返しでも信念をもって伝え続ける事が、物の上手になるかもしれませんし、相手側からも話を引き出していかないとお互いの為にはならないでしょう。自分が話し上手になる日は想像できませんが、皆様方の一助になるポイントがあればと思います。

北海道東北ブロック 浦波 智

 

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