中部ブロック理事 五条敏和
- 新型コロナウィルスが猛威を振るう中で
去る5月25日(月)、新型コロナウイルス緊急事態宣言が解除され、1か月半に及ぶ自粛生活が徐々に変化している。この間東京都では「新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ~「新しい日常」が定着した社会の構築に向けて~」を示し対応し、いくつかのステップも道しるべとして示さている。これにより都民は、今までの生活とはかけ離れた行動制限や行動変容を余儀なくされたが、8割を超える人が約1ヶ月半を自粛対応する事で感染拡大は終息に向かうことが出来た。何故これほど多くの人が行動変容を遂げることが出来たのか考えると、そこにはその先に向かうべき道を示すロードマップと、そこに導く道しるべの存在があるからと考える。
- ロードマップの持つ意味
ロードマップとは、「僕の前に道はない 僕の後ろに道はできる」と高村光太郎が『道程』の中で詠ったように、道のないところに道を造っていく手法の一つである。そこに道があると多くの人が考え、同じ方向に動く。赤信号、みんなで渡れば怖くない、という冗句があった。むろん原理的に赤信号なものは、いくらみんなで渡っても青信号にはならない。しかし、広い荒野のようなところを歩いていくためには、みんなで一つの方向を信じて進むことは大切なことではないか。そして、少し進んでみて回りの様子が見えたら、新しいロードマップに改訂していけば良い。
- 臨床工学技士のロードマップは
さて、今臨床工学技士の未来へのロードマップはどうなのだろう。先日の首相官邸からの会見での総理大臣の発言で「臨床工学技士」の名が発せられ、コロナ禍で万歳はできないが、心の中でそう叫んだ方も少なくないだろう。この事は、様々なシーンでの臨床工学技士の活躍が評価され、日本臨床工学技士連盟活動によって引かれてきたロードマップが正しい方向を示していることを意味している。
- 6月2日はCEの日
みんなで一つの方向を信じて進めば未来は明るい。今の波をビックウェーブに変えるためにも、皆が行動変容を起こすことに期待したい。