Column No20「What happened?」

これはもう10年も前の話ですが、中学校の外国人英語教師とたまたま話す機会があり、あなたの職業は何ですか?と質問されたことがあります。その中で医療従事者なら覚えていて損は無いと教えてくれたのが「What happened」というフレーズです。日本語の意味としては「どうしましたか」と使われます。

最近では「周りにお困りの方がいらっしゃいましたらお声がけお願いします」とよく耳にします。本来ならば今年は東京オリンピックが開催されていて多く訪れた外国人に「What happened?」をためす機会があったかもしれません…しかし、COVID-19陽性者が多く確認されているこの時期にマスクをしていない人に「What happened?」は無理かもですね。

さて、オリンピック等で例えるなら失格を回避するため基本的にルールは守る事を教えられ、記録は破る事が目的となります。成績よりも感動は頑張って努力した結果についてくるものです。ルールはスポーツに限らず社会生活を平等に平和に暮らすために先人たちが作り上げたものですが、もし、あなたがオリンッピク選手で自己のパフォーマンスを発揮できる様にルールを変更できるとしたらどうしますか?スポーツのルールのように、どうにもならない社会のシステムを変えるにはそれなりの知識とそれに関わる人達が少なからず必要です。賛同してくれる人、必要性・有用性を調べてくれる人、新しいルールをわかりやすく作ってくれる人、提出してくれる人、内容を吟味・判断してくれる人等が必要です。今若手の臨床工学技士の皆さんへ「What happened?」将来に不安は感じていませんか?現状で満足していますか?一生涯続けられますか?

社会人を対象にした離職の意識調査によると、約9割が仕事で困りごとを抱えているという、具体的な困りごとは「給与が安い」「社内業務の問い合わせ」「やりがいが感じられない」が上位を占めていて、なぜ「人間関係」や「いじめ」等の項目が上位にないのか不思議に思います。

また、我々の臨床工学技士も離職が多いです。臨床工学技士という国家資格を取得したので、できればこの業界でご活躍していただきたいと思います。

せっかくの機会ですので、すこし行動のきっかけトリガーについて話します。トリガーには、「外的」と「内的」の2種があり、テレビ・ラジオやネットの広告、口コミ・評価等々外部から受け取った情報が好むと好まざるに関わらず、きっかけとなって行動を起こした場合は、外的トリガーと呼びます。一方、退屈といった時間を持て余した時のマイナス感情や、喜びといったプラス感情から行動を起こした場合は、内的トリガーと呼びます。例えば、退屈と感じたときになんとなくスマートフォンを開くという行動などが内的トリガーよって引き起こした行動です。連盟から効果的な外的トリガーをして、より多くの臨床工学技士に参画していただきたく役員一同考えております。

また、我々役員が何もせずとも日頃の業務がきっかけとなり内的トリガーにより連盟の必要性を理解し加入となればなによりです。ルールを変えるには多くの加入者、協力者の手を借りなければなりません。最後にこの記事を読んでいらっしゃる方は連盟に加入済みと思いますので、まだ加入していない人へ働きかけていただき同じ目的や意識を持った人を一人でも多くお誘いください。連盟、政治、法律等々についてはネット社会ですからいくらでも調べられます。まずは、あなた周りの臨床工学技士へ「What happened?」の声掛けをして将来の不安等を聞き出してみてください。

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